<J1:磐田3-0G大阪>◇第2節◇15日◇エコパ

 磐田FW中山雅史(40)が自身初の「不惑弾」を決めた。G大阪戦の後半ロスタイム、「らしさ」たっぷりのゴンゴールだった。ゴール前でMF太田からパスを受けると、「意図したところと違ったし、強すぎたので焦った」(中山)と、ボールの上に乗ってしまい、転んでしまった。太田も「やばいと、僕の方がドキドキしてしまった」。

 だが、ただでは起きなかった。すかさず詰めた相手GKとDFの間に、スライディングシュート。ダメ押しのチーム3点目の瞬間、場内は笑いと歓喜に包まれた。自身317日ぶりのゴールは前人未到の15年連続弾。年長3番目の40歳5カ月21日での得点に「みんな転んだと言うけど、相手を引き出したんです。もちろんフェイント。まあ、入れば何とでも言えるんですけど」と豪快に笑った。

 連続弾の秘訣(ひけつ)を「15年やってることです」と言う。練習では常に先頭を走り、妥協しない。力は落ちてきても「維持しようと思っていない。それ以上のものを求めているから、放物線が緩やかになると思っている」。30日の次節神戸戦で決めれば40歳6カ月7日、カズを1日抜いて日本人最年長弾となる。「これが成長過程と思えないとね」。ゴンは元気だ。【今村健人】