<J2:仙台1-0岐阜>◇第2節◇16日◇岐阜・長良川

 J2入りした岐阜がホーム開幕戦で惜敗した。岐阜・長良川で仙台と対戦。前半23分にオウンゴールで失点し、反撃ならず0-1で敗れた。シュートは相手の約1/3の5本と、なかなか攻撃の形は作り出せなかったがGK日野優(25)を中心とした堅守で、昨季J2で4位とJ1昇格争いを演じた強豪に善戦。ホームを埋めた5000人超の観衆への白星プレゼントとはならなかったが、1-1で引き分けた9日開幕戦(対甲府=小瀬)に続き、淡い期待を抱かせる内容だった。

 ホーム開幕戦で勝ち点を手にすることはできなかった。ただ、敗れはしたが得点差1でその1点はオウンゴール。明らかな個々の力の差を埋める組織的で体を張った意識の高い守備は90分間、変わらなかった。後半に2本、相手の決定機をファインセーブで防いだGK日野の働きも光った。松永英機監督(45)の「2点目を与えなかったところはチームとして収穫。全体的には悪いゲームじゃない」という前向きなコメントが、この日の試合を的確に表していた。

 仙台はJ1経験を持つクラブで、昨季J2では4位。上位の3クラブはJ1に昇格し、3位京都との勝ち点差は3と、今季もJ1昇格を現実的な目標として掲げる強豪だ。開幕戦は湘南に0-1惜敗。連敗は許されない状況でアウエーに乗り込んできた。得点がO・Gのみに終わった敵将の手倉森監督も「最後まで粘り強い守備にてこずった」と岐阜の守備陣を認めるコメントを残した。

 昨季J1の甲府相手に敵地で追い付き勝ち点1を奪った9日開幕戦に続き、強豪との連戦で初のJ2で戦う自信をつかみつつある。エースFW片桐は「感覚的に勝てる日は近い。自分たちの力がそんなに劣っているとは思わない」と口にした。

 あとは攻撃陣の奮起になる。シュートは甲府戦3本、仙台戦は5本。増えてはいるが、いずれも相手とは大きな開きがある。20日アウエー山形、23日ホーム徳島と続く過密日程の中で、この手応えをどう結果に結びつけられるか。同じ新加入組の熊本は、第2節で初勝利をつかんだ。負けじと1日も早く白星が欲しい。【八反誠】