コンサドーレ札幌が、立て直しへ緊急ミーティングを開いた。東京V戦の完敗から一夜明けた7日の練習前、三浦俊也監督(44)がサポーターやマスコミの前で、10分間の“反省会”を実施し、活を入れた。練習後には選手が自主的に集まり、40分にわたり話し合いの場を持った。7日現在降格圏の17位という低迷からの脱出を図るべく、今季初めて意見をぶつけ合った。たまっていた“膿(うみ)”を吐き出し、連敗阻止へ向けた。

 宮の沢に緊張が走った。練習開始前、三浦監督が東京V戦のベンチ入りメンバーを呼び集めた。強い口調で反省点を指摘していく。「1度のミスを引きずってしまい、その後のプレーに影響が出てしまっている」「得点を入れられたら逆にゴールを取りに行くような強さが必要だ」。サポーターの前で約10分、選手に活を入れ続けた。

 これまでピッチ上での打ち合わせは長くて3分程度。異例の助言には意味があった。下位との対戦が続いたここ4試合を全敗。特に昇格組の京都と東京Vというここ2戦は、三浦監督が試合後の会見でサポーターに謝罪するほど、見どころのない内容だった。これ以上ふがいない負けを重ねるわけにはいかない。立て直しのため、厳しい言葉を連ねた。

 指揮官の言葉の意図を、選手もよく理解していた。練習後、芳賀主将と鄭が中心となり、選手だけのミーティングを今季初めて開いた。鄭は「このまま試合に臨むのもどうかと思ってミーティングをしました」と説明した。ピッチで円陣をつくり、1人ずつ現状の問題点を言い合った。「戦っていない」「セカンドパスをもっと拾おう」「ボールをほしがっている選手に気付いていない」など意見をぶつけ合い、10日大宮戦での連敗阻止に向けた。

 三浦監督が「勝つ方策?

 あったら教えてほしい。けが人も多いし、耐えるしかない」と漏らすよう、メンバーのそろわない今、苦戦は否めない。ただ気持ちまでなえては、結果がついてくるはずもない。言いたいことを言い、悪い面をはき出したこの時間を無駄にしなければ、苦境も乗り越えられるはずだ。【上野耕太郎】