<J2:岐阜2-0熊本>◇第13節◇◇11日◇熊本

 自らJ初の連勝チャンスを手放した。熊本がJ昇格同期対決で、これまで完封勝ちがなかった岐阜に0-2の完敗。「前半は0-0でOKで後半勝負だったが、今日は退場がすべてだった。(判定は)厳しすぎたと思う」。池谷監督は前半41分に2枚目の警告を受けたMF山口の退場を悔やんだが、敗因は明らかにそれだけではなかった。

 FW高橋、MF車智鎬らに単調に放り込むロングボールの精度を欠き、そのこぼれ球をことごとく岐阜に奪われ、何度もカウンターを浴びた。「うちのチームはみんな体が重かったのか、セカンドボールへの反応が悪く、後手後手となってしまった」と高橋。10人となった後もしのいでいたDFも我慢しきれず、岐阜の攻撃にゴールを割られた。

 試合後の会見で池谷監督は、熊本のサッカーについて「リスクを冒してでも積極的な守備でボールを取りに行く」のが持ち味だと語った。だが、1人退場の不運はあったが、それ以前にその狙いとはかけ離れたお寒い試合内容だった。J元年をチーム力の見極めの年に位置づけている熊本だが、チーム全体のモチベーションがあまりにも低いと言わざるを得ない後味の悪い敗戦だった。