<J2:横浜FC2-1福岡>◇第14節◇18日◇三ツ沢

 J2福岡の次期監督候補に元日本代表DF三浦泰年氏(42=静岡FCテクニカルアドバイザー)が浮上していることが18日、分かった。この日、同氏は横浜FC-福岡戦を観戦した。リトバルスキー監督(48)の去就判断を21日のC大阪戦後まで保留する姿勢を見せているクラブだが、すでにリトバルスキー監督は退任する意向を固めており、水面下で監督交代に向けた動きを進めている。

 守備が崩壊し、12位に後退した福岡の救世主として、三浦氏の名前が上がった。この日は、ニッパツ三ツ沢球技場スタンドで観戦し、帰り際には福岡の関係者と談笑する場面も見られた。三浦氏は、福岡が最後にJ1に定着していた99~01年に在籍。監督問題については「いろんな人から聞かれるけれど、分からない」と、肯定も否定もしなかった。

 福岡は昨オフ、16選手を放出し、リトバルスキー監督は自身の意向に沿った陣容で2年目の指揮を執ってきた。昇格のため、攻撃的サッカーから守備重視に方針転換したが、26失点はリーグワーストタイ。2-4で敗れた6日の熊本戦後の監督会見で、失点が多いことに触れ「私が立て直せるのか分からない。自分が続けていいか社長と話し合う」と、進退伺いも示唆した。クラブ側は翌7日に「第1クール終了まで、あと3試合の結果と内容を見る」と去就判断を見送ったが、この時点で監督は複数の関係者に辞意を漏らしていた。広島戦(11日)以降、4バックから3バックに変更した理由は「選手が、やりやすいと言うので変えた。チームが、こんな厳しい状況でなければ変えるつもりはなかった」という消極的なもの。具体的な再建策が選手に示されることはなく、この日も、相手のシンプルな攻撃を防ぎきれず2失点して4連敗した。

 田部和良GM(46)は「悪い流れが変わっているとは言えない」と話し、続投の可能性は低い。三浦氏については「もしも監督がいなくなったら、その時は(監督就任に必要な)S級ライセンスを持った人すべてが候補だ」としか答えなかった。クラブは複数のS級指導者をリストアップしており「ポスト・リティ」への動きは加速している。