<ナビスコ杯:大分2-2横浜>◇予選リーグD組◇31日◇九石ド

 2点差を逃げ切れなかった。D組首位浮上のチャンスを手放した。それでも大分にクラブ初の決勝トーナメント進出の可能性は残った。「次、勝つだけ。(周囲の結果を気にせず)わかりやすくなった」。2得点にからんだMF小林亮は、最終節に視線を向けた。

 勝てる試合だった。出場停止やU-23、U-19の海外遠征でレギュラー4人が欠場する窮地も、前半11分に小林亮のゴールで先制。「自分のパスカットからのカウンター。(鈴木)慎吾さんがすばらしいクロスを上げてくれたので決めるだけだった」。MF根本の縦パスを受けた鈴木のクロスをスライディングシュートでゴールへ。前半ロスタイムには鈴木へのパスがPK獲得につながった。「前半はパーフェクトだったが勝ち点2を取りこぼしてしまった。2点差ということで、どこかにスキができたかもしれない」。小林亮は後半にFKと終了間際のミドル弾を浴びての引き分けという結果を悔やんだ。

 試合直後、敗者のようにがっくり肩を落とした大分イレブンだが、6度目の正直となる決勝トーナメント切符は、まだ手が届くところにある。PKで今季初ゴールを決めた鈴木も「ゴールが結果につながらなかったが、次は結果がでるように頑張りたい」。勝ち点2は失ったが、予選突破への闘志は失ってはいない。