<サテライトリーグ:札幌2-1横浜>◇1日◇横浜FマリノスMM21トレーニングセンター

 若いレギュラー組のDF陣に活を入れる“怖い兄貴”が帰ってきた。コンサドーレ札幌は1日、Jリーグ・サテライトリーグの横浜戦に臨み、2-1で競り勝った。センターバックを務めたDF西沢淳二(34)は、実戦復帰5試合目にして今季初のフル出場を果たし、復調をアピールした。この日もセットプレーの1失点のみで流れの中での失点はなし。「まだ完ぺきに戻ったわけではないけど、動けるようにはなっている」とベテランが準備を整えた。

 昨年の主軸の4バックのうち、ブルーノ・クアドロスは移籍、西嶋、曽田、そして西沢はけがで戦列を離れた。2月と4月に右かかと付近を2度手術した西沢はリーグ戦、ナビスコ杯ともに出場していない。三浦監督は「最低でも29日のG大阪戦までには完ぺきな状態にしてほしい」と完全復帰を心待ちにする。右サイドバックで出場した鄭は「あの人(西沢)は黙っていても威圧感がある。まるでピッチにコーチがいるようだ」と存在感を評した。

 8日のナビスコ杯柏戦も視野に入れるが焦りはない。「残り1試合、焦っても仕方がない。少しずつゲーム感を取り戻していく」。20代前半が主体のレギュラー陣は乗せると強いが、もろい部分もある。“ピッチの指揮官”の復活はチーム再建の第一歩だ。【上野耕太郎】