<サテライトリーグ:大分2-1熊本>◇1日◇大分スポーツ公園

 サポーターが待ちわびた勇姿が、ピッチに戻ってきた。左ひざの故障で長期離脱していた大分MF高橋大輔(24)が1日、2月22日の練習試合仙台戦以来100日ぶりに実戦復帰した。サテライトリーグ熊本戦に4バックの右サイドバックでスタメン出場し、前半45分間プレー。「体力的にはいっぱい、いっぱいだったけど、1歩踏み出せた」。完全復帰に向けたハードルを、また1つ乗り越えた。

 恐怖心にも打ち勝った。宮崎キャンプ中に半月板を損傷し、3月5日に手術を受けた左ひざは昨年10月27日に内側側副じん帯も損傷した個所。公式戦では218日ぶりの試合に「自然と左ひざをかばっていたかもしれない」。左ひざをテーピングで固めてのプレーは力をセーブし、感触を確かめるような動きだったが、前半39分にはギアを切り替え自らドリブルでゴール前に切り込んだ。「まだ自己採点できないが、1回だけだったけどグッと全力に入っていけたことが収穫だった」。サテライトでは異例の1200人のサポーターの前で手応えをつかんだ。

 まだコンディションやゲーム感覚を取り戻さなければならない状態だが、観戦したシャムスカ監督は「(8日の)大宮戦のベンチに入れるかもしれない」と語るほど、昨年のチーム得点王の早期復帰を待ち望んでいる。「後は実戦を重ねていくしかない」と高橋。リーグ再開戦となる6月25日の鹿島戦(カシマ)を目標に、復帰ロードは次のステージに入った。