コンサドーレ札幌のDF西嶋弘之(26)が3日、チームに戻ってきた。負傷で離脱していたが、札幌ドーム・サブグラウンドで行われた全体練習に約2カ月となる合流を果たした。この日は約8キロの持久走など激しいメニューだったが、苦しい顔を見せることなくこなしてみせた。8日のナビスコ杯、柏戦も視野に入れるが、基本はリーグ再開となる29日のG大阪戦での復帰だ。西嶋は「あとリーグ戦3分の2しか残っていない。もう2度と離脱しないように調整する」と誓った。

 チームはDF陣の立て直しが急務だ。西嶋のアクシデントから歯車が狂った。それまでの7試合でフル出場。ナビスコ杯もあわせて2得点と波に乗っていたが、4月10日の練習中に左足第5中足骨を骨折。昨年のレギュラー組の西沢、曽田に続く離脱は響いた。リーグ戦は13試合、ナビスコ杯5試合でゼロ封は1試合のみ。三浦監督も「昨年からのレギュラー組が一人もいないのは痛かった」と前半戦の誤算に挙げていた。

 全治1カ月の診断だったが、2カ月以上かかった。すでに西沢が実戦に復帰し、いよいよ西嶋の試合出場も秒読み段階に入った。「2カ月…長かった。でも、外からゲームを見て参考になった」と話す。離脱から1カ月を過ぎたころ、ようやく試合が客観的に見ることができるようになった。「外から見て感じたことを還元したい。僕の力でドッと変わるわけではないが、少しの変化が大きくなっていけばいい」。西沢に続いて西嶋、そしてFW中山も実戦復帰が近い。逆襲の季節がもうすぐやってくる。【上野耕太郎】