<J2:仙台2-0横浜FC>◇第19節◇11日◇ユアスタ

 仙台は前半24分にFW平瀬智行(31)が先制、後半23分にMF田村直也(23)が加点し、横浜FCに2-0で勝利。4試合ぶりの白星で4位に浮上した。

 背後からMF関口がDFの裏へ出したボールに、鬼の形相で走った平瀬が追いつく。前半24分に訪れた相手GKとの1対1。平瀬は「GKがニアに寄ってて、イチかバチか逆サイドに打った」と顔に汗を浮かべながら話した。今季5点目は「チーム得点王」に浮上する先制弾。だがニコリともせず「勝利に貢献できてうれしいけど、これ以上、上と(勝ち点を)離れるわけにはいかない」と締めた。

 これまで勝利の会見で、笑顔を振りまいてきた手倉森監督も勝ってかぶとの緒を締めた。「6月の1発目を取れたのは大きい。でも簡単に最終ラインが(相手の攻撃陣に自陣ゴール方向へ)振り向かせている。修正しないといけない」と反省点を強調。5試合、丸1カ月ぶりの完封勝利にも満足しなかった。

 5月21日の熊本戦を皮切りに「自分たちが招いたミス」(手倉森監督)で3試合連続で、取るべき勝ち点を落とした。これが良薬となったのか、この日のベガルタ戦士には、最後まで緊張感が感じられた。「久々の勝ち点3。次のみちのくダービーに向けて、いい形でいける」と指揮官。課題を修正し、返り討ちへの強い決意をにじませた。【山崎安昭】