<J2:山形3-0福岡>◇第19節◇11日◇レベスタ

 山形が7年ぶりの5連勝で、自動昇格圏内の2位に浮上した。後半にFW長谷川悠(20)MF佐藤健太郎(23)MF宮崎光平(27)が得点し、福岡に3-0で快勝。最近7試合で21得点の破壊力、2試合連続完封のDF陣と盤石の態勢で、雪辱を期す15日の「みちのくダービー」仙台戦(NDスタ)に臨む。

 山形イレブンが雨中でリベンジを成し遂げた。後半3分、FW長谷川が財前のヒールパスを左足で流し込んで先制。同32分にはMF宮崎が3試合連続得点でダメを押した。2人は昨季、福岡でプレーしたが、戦力外になって放出された。ガッツポーズに特別な思いを込めた2人。長谷川は「自分もできるというのを見せたかった。呼んでもらった小林監督に恩返しできた」と笑顔。宮崎も「気持ち良かった。家族とか、応援してくれる人にゴールを見せられた」と喜んだ。

 小林監督も万感の思いだった。昨季は福岡のチーム統括部長を務めながら、リトバルスキー監督と意見が合わず、複数年契約を1年で解除された。「それは個人的な問題。気にすると入れ込んでしまうので、ゲームに集中した」。前半は相手のマークに苦しみ、焦ってミスが続いた選手に「落ち着いてパスを回せ」と指示。後半は相手の運動量が落ち、得点を量産した。福岡戦勝利は、05年10月以来2年8カ月ぶりだった。

 前回の仙台戦で逆転負けして以来、5連勝。最高の形で再戦を迎える。「仙台に逆転負けした悪い経験がバネになった。チームが伸びているのを感じている」と小林監督。みちのくダービーでチーム記録の6連勝に挑む。【柴田寛人】