J1残留の切り札が正式に決まった。コンサドーレ札幌は練習生として参加していたブラジル人FWアンデルソン・ルイス(30)と契約を結んだことを14日、発表した。5日間のオフを終えたこの日の練習前の円陣で、三浦監督から選手に正式契約が告げられると、アンデルソンは祝福の拍手に照れ笑いした。

 背番号は11に決まった。札幌の一員となり、気持ちは高まった。「自分の仕事はゴールをすること。量産したい」と堂々宣言した。オフの間も札幌・宮の沢のクラブハウスでフィジカルトレーニングを続けてきた。ポルトガルのベンフィカといった名門クラブでもプレー経験を持つベテランだが、初心を忘れず、札幌で全力を尽くす構えだ。

 三浦監督は獲得への経緯を「決断したのはこの2、3日前。総合的に判断した。実際に(アンデルソンを)見ていることも決め手になった」と話した。187センチの長身を生かしたポストプレーヤーとしての役割もこなせられ、走力のあるダビとの相性も良いと首脳陣は判断した。

 同時にリーグ戦1試合出場に終わっていたFWノナト(28)の契約解除も発表された。札幌にとっては今季の外国人選手の補強はこれが最後。アンデルソンの力なしに、降格圏からの脱出はあり得ない。実績がダテでないことを示してくれれば、おのずと好結果につながるはずだ。【上野耕太郎】