<J1:川崎F2-1横浜>◇第15節◇6日◇等々力

 名門横浜が、J2降格への危険水域に入った。MF河合が2枚目の警告で退場処分を受けた直後の後半ロスタイム。GK榎本がクロスをはじき出し損ね、川崎FのFWジュニーニョに決勝弾を押し込まれてしまった。守護神は「はじき出せたと思ったんだけど…。おれの中で割り切ってやっていたつもりだけど、結果的にうまくいかなかった」と首を振った。

 これでリーグ戦3連敗、6戦勝ちなし。順位を14位にまで落としてしまい、降格圏の16位磐田との勝ち点差もわずか1だ。チームの低調は、競り合いに弱い守備陣だけの責任ではない。前半からロングボール中心の単調な攻撃が目立った。前半42分に決まったリーグ戦230分ぶりの得点も、MF山瀬功の直接FK。あまりに久しぶりの得点だったからか、得点の瞬間スタンドも自軍ベンチも、リアクションなく静まりかえった。DF中沢にうながされて、ようやく祝福の拍手が始まったほどだ。

 後半はイキのいいMF水沼、FW坂田の投入で、攻撃は活性化された。だが得点には至らず。坂田は「ここまできたら結果だけ。いいプレーだったなんて言われても…」と肩を落とした。03、04年のJ王者が、まさかの苦境に立たされた。